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メールマガジン
[Vol.057 2022年3⽉号]
Mail Magazine
新製品紹介「IK」&
「IK-3」の凄さをご紹介
10番目のiCHIRALシリーズ、耐溶剤型多糖系キラルカラム”CHIRALPAK® IK/IK-3”は、これまでにない新規のキラルセレクター
(セルローストリス[3-クロロ-5-メチルフェニルカルバメート])を採用しています。実は、本セレクターの置換基である
”3-クロロ-5-メチルフェニルカルバメートはアミロース系のキラルセレクターを持つ”CHIRALPAK® IG/IG-3”にも使用されています。
IG/IG-3は当社のキラルカラムシリーズの中でもAD-H、OD-Hと並び、数多くのキラル化合物を分離してきた実績があるので、
開発時には、IG/IG-3が良い意味でベンチマークとなっていましたが、悪い意味で言うとプレッシャーは大きかったのかもしれません。
多糖キラルポリマーの合成検討から始まり、充填剤製造に至るまで検討に次ぐ検討を重ねた結果、製造面では扱いやすく、製造しやすい充填剤となり、
性能面では、高い分離性能を持たせることに成功し、納得のいくキラルカラムができたと自負しています。
性能面について、もう少しお話させていただきますと、IK/IK-3は複素環化合物の分離に強く、分離モード(順相・逆相・SFC)に関わらず、
様々な分析条件において高い分離性能を示しています。
さらに、面白い事に、IK/IK-3はIG/IG-3と”極めて相補的な“分離傾向があるため、IG/IG-3で分離できない化合物をIK/IK-3で分離できる可能性があります。
そのため、IG/IG-3にIK/IK-3を加えることで、鬼に金棒となることは間違いないと期待しています。
また、2022年3月に発売した待望の3µmシリーズとなるIK-3は、5µmのIKに比べ、分離度が向上しますので、IKで完全分離に至らない化合物でもIK-3を
使用すれば完全分離の期待が高まります。特に、UHPLCで分析を行うことで、その効果はより大きなものとなります。
最後となりましたが、2022年3月末までIK上市キャンペーン実施中ですので、是非この機会をお見逃しなく、お手に取っていただけますと幸いです。(安藤)
順相・逆相系はもちろん、
SFC条件でも使用することができます
1.順相条件
- Column size
- :4.6mmI.D. x 250mm
- Mobile phase
- :n-Hex./EtOH/DEA=60/40/0.1(v/v/v)
- Flow Rate
- :1.0mL/min.
- Det.
- :UV 230 nm
- Temp.
- :25℃
- Inj.
- :5μL
2.逆相条件
- Column size
- :4.6mmI.D. x 250mm
- Mobile phase
- :100mM KPF6aq./MeCN=60/40(v/v)
- Flow Rate
- :1.0mL/min.
- Det.
- :UV 254nm
- Temp.
- :25℃
- Inj.
- :5μL
3.SFC条件
- Column size
- :4.6mmI.D. x 250mm
- Mobile phase
- :CO2/MeOH/DEA=80/20/0.1(v/v/v)
- Flow Rate
- :2.0mL/min.
- Det.
- :UV 273nm
- Temp.
- :40℃
- Inj.
- :5μL
IK(IK-3)はIG(IG-3)で分離できなかった化合物を分離できる可能性があります。
- Column
- :4.6mmI.D. × 250 mm
- Mobile phase
- :CO2/MeOH/DEA=85/15/0.1(v/v/v)
- Flow Rate
- :3.0mL/min.
- Det.
- : UV 220nm
- Temp.
- :40℃
- Inj.
- :5μL
CHIRALPAK® IG-3
CHIRALPAK® IK-3
3μmカラムを使用することにより、分離度が向上します。
- Column
- :4.6mmI.D. x 250mm
- Mobile phase
- :n-Hex./IPA/DEA=98/2/0.1(v/v/v)
- Flow Rate
- :1.0 mL/min.
- Det.
- :UV 254 nm
- Temp.
- :25℃
- Inj.
- :5μL
CHIRALPAK® IK (5μm)
CHIRALPAK® IK-3 (3μm)
iParkの知名度を上げるのダ!
(CPIカンパニーグローバル研究開発グループ 中井康人)
今回は私が勤務するダイセルiParkを紹介します。そう、決して「駐車場」ではありません。 イノベーションパーク(Innovation Park)を略してiParkです。 新事業創出のための研究開発・量産化検討をさらに加速させることを目的に、2017年4月に設立した研究開発拠点です。 キラキラ通信でiParkの紹介は二回目(LINK)ですので、「またか」と思われた方、ご愛読いただいているということで厚くお礼申し上げます!
そろそろiParkの知名度が上がっているはずだとググってみると、でたでた、iPark、、、あれっ、「湘南ヘルスイノベーションパーク, iPark」の記事ばかり。。
武田薬品工業株式会社が2018年4月に設立したサイエンスパークです。ダイセルの方が1年設立は早いが。。
気を取り直して検索を続けるが他には「駐車場」ばかり。私も利用したことがありますiPark駐車場。知名度を上げねば。。
iParkには「iCube」とよばれる建屋があります。この「i」は、Innovation for Production, Process, Product という三つのInnovationを表現しております。
探索研究、製品開発、生産革新、プロセス革新、エンジニアリングのメンバーがフリーアドレスの大執務室で対話し、新規商材開発から量産技術の確立、
事業化の加速を図り、新規事業創出を推進しています。紹介はさておき、「iCube」をググってみよう。次、次、5ページめくってやっと関連記事がでた。寂しい気持ちになってきた。
ならこれはどうだ。「iCHIRAL」! ググってみると、一番目に我らダイセル製品「耐溶剤型キラルカラム(iCHIRALシリーズ)」が表示された。 ほっと胸をなでおろす。この「i」はimmobilized (固定化)を意味しております。従来のコーティング型キラルカラムと異なりキラルセレクターが シリカゲルに化学的に固定化されています。何がいいって、コーティング型で禁止されていた有機溶剤を移動相として使用でき、分離条件の範囲が広がります。 そして順送モード、逆相モードのどちらでも使用可能です。これはまさにinnovation ! iCHIRALシリーズのキラルカラムはIA、IB、IC、、、、 そして昨年上市したIKまでラインナップがあります。いったいどこまで続くのかって? アルファベットが続く限りか?私も知りたいが、 ここではお客さんの要望がある限りと答えておこう。
さて、iParkに話を戻そう。iParkには国内外のお客様と共同で研究開発ができるオープンラボ設備を設置し、オープンイノベーションで新しい製品、 新しい技術、新しい事業の創出を目指しております。面白い技術が沢山あります。是非「ダイセルのNew Solution」ってググってください。 一緒に社会実装へ向けて取り組みましょう。化学で未来を変えるのダ! (https://www.daicel.com/profile/pdf/about_02.pdf)
iParkのご紹介はこちら